キユーピー「やさしい献立」とアサヒ「まんぷく日和(旧バランス献立)」の肉じゃがを比較|管理栄養士が食べ比べレビュー
はじめに
「キユーピーの『やさしい献立』と、アサヒの『まんぷく日和』は何が違うの?」
「結局、どちらを選べばいいの?」
レトルト介護食を探していると、この2つのシリーズで迷う方は少なくありません。
どちらも、噛む力や飲み込む力に配慮したユニバーサルデザインフードですが、実際に食べ比べてみると、味や食感、具材の残り方などに違いがありました。
なお、アサヒグループ食品の介護食は2025年に**「バランス献立」から「まんぷく日和」へリニューアル**されています。
本記事では、私が実際に試食した旧「バランス献立」のレビューをもとに比較していますが、現在販売されている「まんぷく日和」にも食べる人の「かむ力・飲み込む力」に合わせた4区分の考え方は引き継がれています。
私は管理栄養士として現在もデイサービスで勤務しています。
毎日の食事は「おいしく食べられること」が何より大切です。今回は、実際に食べた感想をもとに、それぞれの特徴を分かりやすくご紹介します。
今回比較した商品
今回比較したのは、どちらも**ユニバーサルデザインフード区分2(歯ぐきでつぶせる)**の「肉じゃが」です。
比較した商品はこちらです。
- キユーピー「やさしい献立 肉じゃが」
- アサヒ「バランス献立 肉じゃが(現:まんぷく日和)」
どちらも湯せんまたは電子レンジで温めるだけで食べられるレトルト介護食です。
見た目はよく似ていますが、実際に食べてみると味や食感には違いがありました。
キユーピー「やさしい献立」肉じゃがを実食
調理方法
- 湯せん:約2分
- 電子レンジ:約20秒(500W)
温め時間が短く、忙しい日でも手軽に準備できます。
栄養成分(100gあたり)
- エネルギー:85kcal
- たんぱく質:3.8g
- 食塩相当量:0.8g
実際に食べた感想
袋を開けると、だしの効いた煮物の香りが広がります。
じゃがいもは大きめにカットされており、「肉じゃがらしさ」がしっかり感じられる見た目です。
食べてみると、歯ぐきで簡単につぶせるやわらかさですが、食材の存在感もしっかり残っています。
レトルト特有のにおいはほとんど感じず、家庭で作った煮物のような自然な味わいでした。
甘めの味付けですが、だしのうま味もしっかり感じられます。
私が特に良いと感じたのは、野菜の煮崩れ方です。
煮汁にも野菜のうま味が溶け込み、レトルトというより手作りに近い印象を受けました。
アサヒ「まんぷく日和(旧バランス献立)」肉じゃがを実食
※実食した商品は、リニューアル前の「バランス献立」です。
現在は「まんぷく日和」として販売されています。
調理方法
- 湯せん:約3分
- 電子レンジ:約40秒(500W)
栄養成分(100gあたり)
- エネルギー:82kcal
- たんぱく質:2.8g
- 食塩相当量:0.8g
実際に食べた感想
こちらもレトルト特有のにおいはほとんどありませんでした。
じゃがいもやにんじんなど、それぞれの具材がきれいな形で残っており、見た目がとても整っています。
味付けは甘めですが、キユーピーと比べると後味はややさっぱりしています。
甘い煮物が苦手な方でも比較的食べやすい印象でした。
一方で、具材が均一に整っているため、人によっては少しレトルトらしさを感じるかもしれません。
現在販売されている「まんぷく日和」は、シリーズ名やパッケージが新しくなり、全37商品・全商品食物繊維入りへとリニューアルされています。
食べる楽しさにも配慮したラインアップになっている点も魅力です。
キユーピー「やさしい献立」とアサヒ「まんぷく日和」の違いを比較
実際に食べ比べて感じた違いをまとめました。

味の違い
キユーピー「やさしい献立」
- やや甘めの味付け
- だしの風味がしっかり感じられる
- 家庭で作った煮物に近い印象
アサヒ「まんぷく日和」
- 甘さはあるものの後味はさっぱり
- 最後まで食べやすい味付け
- 甘い煮物が苦手な方にもおすすめ
見た目・具材感の違い
キユーピー「やさしい献立」
- 野菜が自然に煮崩れている
- 煮汁にも野菜のうま味が溶け込んでいる
- 手作りに近い見た目
アサヒ「まんぷく日和」
- 具材の形がきれいに残っている
- 見た目が整っている
- 均一な仕上がり
栄養成分の違い
エネルギーや塩分に大きな差はありませんが、どちらも1袋だけではたんぱく質やエネルギーが十分とはいえません。主食や副菜を組み合わせて利用するのがおすすめです。
- エネルギー
キユーピー:85kcal
アサヒ:82kcal - 食塩相当量
どちらも0.8g - たんぱく質
キユーピー:3.8g
アサヒ:2.8g
調理時間の違い
キユーピー「やさしい献立」
- 湯せん:約2分
- 電子レンジ:約20秒(500W)
アサヒ「まんぷく日和」
- 湯せん:約3分
- 電子レンジ:約40秒(500W)
どちらも温めるだけで食べられるため、介護で忙しい日にも手軽に利用できます。
どちらもユニバーサルデザインフードとして完成度は高く、甲乙つけがたい商品です。
そのため、「どちらが優れているか」ではなく、ご本人の好みに合わせて選ぶことが大切だと感じました。
管理栄養士が実際に食べて感じたポイント
① 手作りに近い味わいならキユーピー
私が一番違いを感じたのは、煮汁の自然さです。
キユーピーは野菜がほどよく煮崩れているため、煮汁にも野菜のうま味が溶け込み、家庭で作った肉じゃがに近い印象を受けました。
レトルト介護食でも、「手作りに近い味」を求める方には、キユーピーの方が好みに合うかもしれません。
② さっぱりした後味ならアサヒ
アサヒも甘めの味付けですが、後味は比較的すっきりしています。
甘い煮物が苦手な方には、こちらの方が食べやすいと感じました。
濃すぎず、最後まで食べやすい味付けです。
③ レトルト臭はどちらも気にならない
昔のレトルト介護食は独特のにおいが気になる商品もありました。
しかし今回比較した2商品は、どちらもレトルト臭はほとんど感じませんでした。
「レトルトだからおいしくない」という印象は、大きく変わってきていると感じます。
④ どちらも1品だけでは栄養が不足しやすい
どちらの商品も、おかず1品として考えるとちょうど良い量です。
しかし、これだけで1食を済ませてしまうと、
- エネルギー
- たんぱく質
- 野菜
が不足しやすくなります。
ご飯だけではなく、
- 卵料理
- 豆腐
- 魚料理
- ヨーグルト
などを組み合わせることで、より栄養バランスのよい食事になります。
デイサービスでも、おかずを1品追加するだけで食事量が安定する利用者さんは少なくありません。
介護食も「組み合わせ」で考えることが大切です。
⑤ どちらも備蓄用としてもおすすめ
どちらの商品も常温保存ができ、電子レンジや湯せんですぐに食べられます。
そのため、
- 介護をしているご家庭
- 一人暮らしの高齢者
- 災害への備え
としても活用しやすい介護食です。
普段から食べ慣れているものを備蓄しておく「ローリングストック」にも向いています。
結局どっちがおすすめ?
私が実際に食べ比べた印象では、
手作りに近い味わいを重視するなら、キユーピー「やさしい献立」
後味のさっぱりした味が好みなら、アサヒ「まんぷく日和(旧バランス献立)」
がおすすめです。
どちらも介護食として完成度が高く、「介護食だから仕方ない」と感じるような味ではありませんでした。
最終的には、ご本人がおいしいと感じて食べ続けられる商品を選ぶことが何より大切です。
管理栄養士からひとこと
介護食選びに正解はありません。
同じ商品でも、「こちらの方が食べやすい」「この味が好き」という好みは人それぞれです。
まずは少量から試して、ご本人に合うシリーズを見つけていただけたらと思います。
まとめ
今回は、キユーピー「やさしい献立」とアサヒ「まんぷく日和(旧バランス献立)」の肉じゃがを実際に食べ比べてみました。
比較した結果をまとめると、
- 手作りに近い自然な味わいならキユーピー
- 後味のさっぱり感ならアサヒ
- レトルト臭はどちらもほとんど気にならない
- どちらもユニバーサルデザインフードとして完成度が高い
- 1品だけではなく、ご飯や副菜と組み合わせることで栄養バランスが整いやすい
という結果でした。
介護食は毎日続くものだからこそ、「無理なく続けられること」も大切です。
ぜひ、ご本人に合ったシリーズを見つけて、毎日の食事づくりに役立ててみてください。
どちらも常温保存できるため、普段の食事だけでなく災害時や体調不良時の備えとして
ストックしておくのもおすすめです。
今回比較した商品
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