高齢者向け高栄養食品おすすめ5選|低栄養対策に管理栄養士が選び方を解説
はじめに
高齢になると、「食欲がない」「食事量が減った」「体重が落ちてきた」といった悩みが増えてきます。
食事から十分なエネルギーやたんぱく質を摂れない状態が続くと、「低栄養」になり、筋力低下や免疫力低下、転倒、褥瘡(床ずれ)などさまざまなリスクにつながります。
そんなときに役立つのが**高栄養食品(栄養補助食品)**です。
最近では病院だけでなく、ドラッグストアやネット通販でも購入できる商品が増え、自宅で介護をしている方でも利用しやすくなりました。
私自身も病院勤務時代にはNST(栄養サポートチーム)の一員として、高齢者や褥瘡患者さんの栄養管理に携わり、高栄養食品を提案してきました。
この記事では管理栄養士の視点から、
- 高栄養食品とは何か
- どんな人に必要なのか
- おすすめの商品と選び方
をわかりやすくご紹介します。
高栄養食品とは?
高栄養食品とは、少ない量でも効率よくエネルギーやたんぱく質、ビタミン・ミネラルなどを補える栄養補助食品のことです。
高齢になると、一度にたくさん食べることが難しくなったり、食欲が落ちたりすることがあります。
そんなときでも、高栄養食品なら少量で必要な栄養を補いやすく、低栄養の予防や改善に役立ちます。
高栄養食品が活用される場面
・食欲がないとき
・体重が減ってきたとき
・食事量が少ないとき
・手術後や病気の回復期
・褥瘡(床ずれ)の栄養管理
・筋肉量の低下が気になるとき
高齢者の低栄養とは?
低栄養とは、体に必要なエネルギーやたんぱく質などの栄養素が不足している状態をいいます。
高齢になると、
・噛む力・飲み込む力の低下
・食欲低下
・病気
・薬の影響
などによって、食事量が少なくなることは珍しくありません。
「少し痩せただけ」と思っていても、実は筋肉が減り始めているケースもあります。
低栄養で起こりやすいこと
低栄養になると、次のようなリスクが高まります。
✓ 筋力・体力の低下
✓ 転倒・骨折
✓ 免疫力の低下
✓ 感染症にかかりやすくなる
✓ 傷が治りにくくなる
✓ 褥瘡(床ずれ)ができやすくなる
✓ 入院や要介護状態のリスクが高まる
高齢者では、一度低栄養になると回復に時間がかかるため、早めの対策がとても重要です。
高栄養食品はこんな方におすすめ
高栄養食品は、次のような方におすすめです。
・食事量が減ってきた方
・体重が減少している方
・食欲がない方
・低栄養と診断された方
・筋肉量の低下が気になる方
・手術後や病気の回復期の方
・褥瘡(床ずれ)の栄養管理が必要な方
管理栄養士コメント
高栄養食品は「食事の代わり」ではなく、「食事だけでは不足する栄養を補う食品」です。
まずは普段の食事を基本にしながら、必要に応じて上手に取り入れることが大切です。
管理栄養士が高栄養食品を選ぶポイント
高栄養食品にはさまざまな種類があります。
選ぶ際は、次のポイントを確認しましょう。
エネルギー量
少ない量でも200kcal前後補給できる商品がおすすめです。
たんぱく質量
筋肉の維持や傷の回復には、たんぱく質が重要です。
7〜10g程度含まれている商品を選ぶと安心です。
飲みやすさ・味
毎日続けるためには、本人が「おいしい」と感じる味を選ぶことが何より大切です。
味の種類が豊富な商品なら飽きずに続けやすくなります。
飲料・ゼリー・粉末など形状
飲み物が苦手な方にはゼリータイプや粉末タイプなど、食べやすい形状を選ぶと続けやすくなります。
管理栄養士おすすめ高栄養食品5選
管理栄養士のおすすめ度
★★★★★ メイバランス Mini
▶はじめて購入するならまずこれ。
★★★★★ エンジョイクリミール
▶甘いものが好きな方に。
★★★★☆ アバンド
▶床ずれ・回復期向け
★★★★☆ メイプロテイン
▶食事に混ぜられる。
★★★★☆ プロキュア
▶MCT入りでエネルギー補給にも。
① メイバランス Mini

病院や介護施設でも広く利用されている高栄養飲料です。
1本(125ml)で200kcalとたんぱく質7.5gを補給でき、ビタミン・ミネラルもバランスよく配合されています。
味の種類も豊富なので、「甘いものが好き」「さっぱりした味が好き」など好みに合わせて選びやすいのも魅力です。
こんな方におすすめ
✓ 初めて高栄養食品を利用する方
✓ 食欲が落ちてきた方
✓ 体重減少が気になる方
✓ 味の種類を重視したい方
私も病院勤務時代によく使用していた高栄養食品です。まず最初におすすめするなら、メイバランスを選びます。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
https://eiyousupport.com/2019/05/20/meibarannsu-syousai/
② エンジョイクリミール

エンジョイクリミールは森永乳業クリニコが販売する高栄養飲料です。
1本125mlで200kcalを補給でき、味の種類が豊富なのが特徴です。
デザート感覚で飲みやすく、「メイバランスでは少し合わなかった」という方にも人気があります。
こんな方におすすめ
✓ 甘いものが好き
✓ 飲みやすさを重視したい
✓ 毎日続けたい
味の種類が豊富なので、毎日飲んでも飽きにくい高栄養飲料です。
③ アバンド
アバンドは、HMB・アルギニン・グルタミンを配合した栄養補助食品です。
特に褥瘡(床ずれ)や手術後など、回復期の栄養管理で利用されることが多い商品です。
こんな方におすすめ
✓ 床ずれ(褥瘡)のある方
✓ 手術後の回復期
✓ 低栄養状態の方
✓ 傷の治癒を支える栄養管理をしたい方
NST(栄養サポートチーム)の一員として病院勤務をしていた頃、褥瘡患者さんの栄養管理で提案していた商品のひとつです。
▼詳しくはこちら
④ メイプロテイン

メイプロテインは、料理や飲み物に混ぜて使える粉末タイプのたんぱく質補助食品です。
味がほとんど変わらないため、牛乳や味噌汁、おかゆなどに混ぜて手軽にたんぱく質を補給できます。
こんな方におすすめ
✓ 飲み物が苦手
✓ 食事からたんぱく質を補いたい
✓ 少量ずつ栄養を補給したい
普段のお食事を変えずに、たんぱく質だけを手軽にプラスできる便利な商品です。
⑤ プロキュア

プロキュアは、日清オイリオが販売する高栄養飲料です。
たんぱく質だけでなく、MCT(中鎖脂肪酸油)が配合されているのが特徴です。
MCTは消化・吸収が早く、効率よくエネルギーとして利用されるため、食欲がない方や低栄養の方にも利用されています。
こんな方におすすめ
✓ エネルギー補給を重視したい
✓ MCTオイルを摂りたい
✓ たんぱく質もしっかり補給したい
MCT入りという特徴があるため、メイバランスとはまた違った魅力があります。
管理栄養士ならこう選びます
| お悩み | おすすめ商品 |
|---|---|
| 初めて高栄養食品を利用する | メイバランス Mini |
| 飲みやすさ・続けやすさ重視 | エンジョイクリミール |
| 床ずれ(褥瘡)・手術後・回復期 | アバンド |
| 食事に混ぜてたんぱく質を補いたい | メイプロテイン |
| MCTオイルも補給したい | プロキュア |
よくある質問
Q. 高栄養食品だけで食事を済ませてもいいですか?
高栄養食品は食事の代わりではなく、食事で不足する栄養を補うための食品です。
基本は毎日の食事を中心に考え、必要に応じて取り入れましょう。
Q. 毎日飲んでも大丈夫ですか?
多くの商品は毎日利用できるよう設計されています。
ただし、病気の治療中や腎機能に不安がある方は、医師や管理栄養士へ相談することをおすすめします。
Q. ドラッグストアでも購入できますか?
メイバランスなどはドラッグストアでも販売されています。
まとめ買いをする場合は、ネット通販の方が価格が安いことも多く、自宅まで届けてもらえるので便利です。
まとめ
高齢者の低栄養は、筋力低下や免疫力の低下、転倒や褥瘡(床ずれ)など、さまざまな健康リスクにつながります。
食事だけで必要な栄養を摂ることが難しい場合は、高栄養食品を上手に活用することで、栄養状態の改善につながることがあります。
高栄養食品は「どれが一番良い」というものではなく、飲む方の好みや体の状態に合わせて選ぶことが大切です。
迷ったら、まずは病院や介護施設でも利用されている「メイバランス Mini」から試してみるとよいでしょう。


