介護疲れを感じたら読んでほしい|在宅介護で笑顔が増える「食事」の力
はじめに
介護を続けていると、
「ちゃんと食べてもらえない」
「毎日の食事作りが負担になってきた」
「頑張っているのに報われない気がする」
そんな気持ちになることはありませんか?
在宅介護では、食事・排泄・入浴など毎日休みなく介護が続きます。
その中でも「食事」は、介護する人・介護される人の両方にとって、とても大切な時間です。
病院で管理栄養士として勤務していた頃も、ご家族が「今日は全部食べてくれました」と笑顔で話してくださる姿を何度も見てきました。
この記事では、在宅介護に関する調査結果と管理栄養士としての経験をもとに、「食事」が介護する人・される人にもたらす大切な役割についてご紹介します。
食事は介護する人・される人を笑顔にする時間
在宅介護者1,000名を対象に行われた調査では、要介護者が笑顔になる場面として、次のような結果が報告されています。
- 話し相手をしているとき
- 食事をしているとき
また、介護者が「ありがとう」と感謝された場面でも、食事の時間が上位となっていました。
つまり、食事は単なる栄養補給ではありません。
介護する人と介護される人が同じ時間を過ごし、お互いに笑顔になれる大切な時間なのです。
病院でも、ご家族が一番気にされていたのは「ちゃんと食べられているか」でした。
「今日は全部食べてくれた」
その一言だけで、ご家族の表情が明るくなる場面を何度も見てきました。
食事は栄養だけでなく、ご本人とご家族の心も支えてくれる時間だと感じています。
要介護者が一番楽しみにしていることは「食事」
介護を受けている高齢者への調査では、
「一番楽しいと感じる時間」
として最も多かった回答が、
「食事をしているとき」
でした。
身体が思うように動かなくなっても、
「食べる楽しみ」は最後まで残りやすい楽しみの一つです。
だからこそ、毎日の食事は栄養だけではなく、生活の質(QOL)を支える大切な役割があります。
毎日同じ献立であっても、
「今日は何を食べようかな」
そんな小さな楽しみが、一日を前向きに過ごす力になることも少なくありません。
介護する家族も「食事」で救われている
同じ調査では、
介護者が介護の中で最も力を入れていることとして、「食事」を挙げる方が多くいました。
さらに、
介護をしていて一番うれしい瞬間として、
「食事を食べてくれたとき」
という回答も多く見られています。
介護では思うようにいかないこともたくさんあります。
だからこそ、
「今日は完食してくれた」
「おいしいと言ってくれた」
そんな何気ない出来事が、介護する人にとって大きな励みになります。
介護では「食べること」が体調のバロメーターになることも少なくありません。
食欲があることは体力維持にもつながりますし、ご家族にとっても安心材料になります。
だからこそ、食事は介護の中でも特に大切にしたい時間です。
食事づくりが負担になるのは当たり前
一方で、介護する側にとって毎日の食事作りは大きな負担でもあります。
365日、1日3食。
献立を考え、買い物へ行き、調理をして、片付けまで行う。
さらに介護食が必要になると、
- やわらかく調理する
- 飲み込みやすい形にする
- 栄養バランスも考える
など、負担はさらに大きくなります。
頑張り続けているうちに、
「もう疲れた」
「今日は作りたくない」
そう感じる日があるのは決して特別なことではありません。
むしろ、それだけ毎日頑張っている証拠です。
頑張りすぎないことも大切な介護
介護は毎日続きます。
365日、1日3食。
食事だけでも大きな負担になります。
「栄養を考えなきゃ」
「やわらかく作らなきゃ」
「食べやすくしなきゃ」
そんな思いから、一人で頑張りすぎてしまう方も少なくありません。
でも、介護は短距離走ではなく長距離走です。
頑張り続けることよりも、「無理なく続けられること」の方がずっと大切です。
デイサービスでも、ご家族から
「最近、ご飯を作るのが本当に大変で…」
というお話を伺うことがあります。
毎日続く介護だからこそ、少し力を抜ける方法を見つけることも大切だと感じています。
「手作り」にこだわりすぎなくても大丈夫
介護食というと、
「全部手作りしなければ」
と思われる方もいらっしゃいます。
ですが、最近はレトルト介護食や高齢者向け配食サービスも充実しています。
毎食利用する必要はありません。
疲れた日だけ利用する。
週に数回だけ取り入れる。
そんな使い方でも十分です。
介護する人が笑顔でいられることは、介護される人にとっても安心につながります。
デイサービスでは、
「今日は宅配弁当にしたから助かった。」
そんなご家族の声を聞くことがあります。
少し気持ちに余裕ができるだけで、ご本人との会話や笑顔も増えるように感じます。
食事は「栄養」だけではない
食事には、
栄養を摂る以上の役割があります。
「おいしいね。」
「今日は全部食べられたね。」
そんな何気ない会話が、ご本人にとっても、ご家族にとっても大切な時間になります。
デイサービスでも、
食事の時間になると自然と笑顔になり、利用者さん同士で会話が弾む場面をよく目にします。
食べることは、生きる楽しみのひとつ。
だからこそ、「食事の時間」を少しでも心地よい時間にすることが、在宅介護ではとても大切だと思います。
介護サービスを上手に利用することも大切
介護を一人で抱え込む必要はありません。
配食サービスや介護食だけでなく、
- デイサービス
- ショートステイ
- 訪問介護
- 地域包括支援センターへの相談
など、利用できるサービスはたくさんあります。
「まだ大丈夫。」
と思っているうちから少しずつ利用を始めておくことで、介護疲れを防ぎやすくなります。
デイサービスでは、
「もっと早く利用すればよかった。」
と話されるご家族が本当に多くいらっしゃいます。
介護サービスは困り切ってからではなく、少し余裕があるうちから利用を始めることが、長く介護を続けるコツだと思います。
まとめ
在宅介護では、毎日の食事が「作業」になってしまうこともあります。
しかし今回ご紹介した調査からも分かるように、食事は介護する人・介護される人の双方にとって、笑顔になれる大切な時間です。
毎食手作りにこだわる必要はありません。
介護食や配食サービスなども上手に取り入れながら、無理なく続けられる介護を目指しましょう。
私もデイサービスで多くの高齢者やご家族と接していますが、食事をきっかけに笑顔が増える場面を何度も見てきました。
介護する人が少しでも気持ちに余裕を持てることが、ご本人の安心にもつながります。
一人で抱え込まず、頼れるサービスを活用しながら、ご家族らしい介護を続けていただけたらと思います。
介護は、一人で頑張り続けるものではありません。
食事や介護サービスを上手に取り入れながら、ご本人もご家族も笑顔で過ごせる時間が少しでも増えることを願っています。
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