高齢者の見守りサービスとは?種類・費用・選び方を管理栄養士が解説
はじめに
離れて暮らす親のことを考えたとき、
「ちゃんと食事を食べているかな」
「転んでいても気づけないのでは…」
「毎日電話はしているけれど、本当に元気なんだろうか」
そんな不安を感じたことはありませんか?
近年は一人暮らしの高齢者が増え、「見守りサービス」を利用する家庭も増えています。
病院で管理栄養士として勤務していた頃も、退院後に一人暮らしへ戻り、食事や生活の問題から体調を崩して再入院される方を数多く見てきました。
見守りサービスは、万が一の事故を防ぐだけでなく、高齢者が住み慣れた自宅で安心して暮らし続けるための大切な支えになります。
この記事では、高齢者向け見守りサービスの種類や費用、選び方についてわかりやすく解説します。
高齢者の見守りサービスとは?
見守りサービスとは、一人暮らしや高齢者のみの世帯で暮らす方の安否確認や生活をサポートするサービスです。
近年では、
- 配食サービスによる安否確認
- センサーを使った見守り
- カメラやスマート家電を利用した見守り
- 定期訪問サービス
など、さまざまな種類があります。
離れて暮らす家族が毎日訪問することは難しくても、こうしたサービスを利用することで異変に早く気づきやすくなります。
「見守りサービス」は、”もしもの時のため”だけではありません。
ご本人の安心だけでなく、ご家族の精神的な負担を減らす役割も大きいサービスです。
高齢者の一人暮らしで起こりやすいこと
高齢になると、体力や筋力の低下により、日常生活のちょっとした変化が健康状態に大きく影響します。
特に一人暮らしでは、体調の変化に気づいてくれる人が近くにいないため、問題が大きくなってから発見されることも少なくありません。
例えば次のようなリスクがあります。
- 食事量が減る
- 栄養不足(低栄養)
- 転倒
- 脱水
- 認知症の進行
- 孤立・会話の減少
- 緊急時の発見が遅れる
これらは別々の問題ではなく、お互いに影響し合いながら悪循環になっていくことがあります。
一人暮らしで起こりやすい悪循環
高齢になると、一つの問題が次の問題を引き起こし、健康状態が少しずつ悪化してしまうことがあります。

病院勤務時代も、自宅へ退院したあとに食事量が減り、低栄養や褥瘡(床ずれ)が悪化して再入院される方を多く見てきました。
早めに生活を支えるサービスを利用することが、健康を維持するための大切なポイントです。
見守りサービスにはどんな種類がある?
見守りサービスにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ご本人の健康状態や生活スタイル、ご家族の希望に合わせて選ぶことが大切です。
主な種類は次の5つです。
- 配食サービス型
- センサー型
- 家電見守り型
- 訪問型
- カメラ・通信型
それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
配食サービス
栄養バランスのとれたお弁当を届けてもらえるだけでなく、配達時に安否確認も行ってくれるサービスです。
「食事」と「見守り」を同時にサポートできるため、一人暮らしの高齢者にも人気があります。
私が一番おすすめしたいのが配食サービスです。
病院勤務時代も、自宅退院後に低栄養となり再入院される方を多く見てきました。
毎日しっかり食事が届くことは、健康維持にもつながります。
▶ 高齢者向け配食サービスについて詳しくはこちら
https://eiyousupport.com/2019/05/23/haisyokusa-bisu-sikumi/
訪問型
スタッフが定期的に自宅を訪問し、体調や生活の様子を確認するサービスです。
会話の機会にもなるため、孤立の予防にも役立ちます。
センサー型
室内にセンサーを設置し、一定時間動きがない場合などに家族へ通知するサービスです。
転倒や急な体調変化が心配な方に向いています。
家電見守り型
電気ポットや冷蔵庫、電気などの使用状況から生活リズムを確認するサービスです。
カメラを設置しなくても利用できるため、見守られる側の心理的負担が少ないのが特徴です。
カメラ型
室内にカメラを設置し、離れて暮らす家族がスマートフォンなどで様子を確認できます。
最近では、必要な時だけ映像を確認できるなど、プライバシーに配慮したサービスも増えています。
管理栄養士がおすすめなのは「配食サービス」
見守りサービスにはさまざまな種類がありますが、私が管理栄養士として特におすすめしたいのは配食サービスです。
その理由は、「見守り」と「栄養管理」を同時に行えるからです。
病院で勤務していた頃、自宅へ退院したあとに体調を崩し、再び入院される方を多く見てきました。
その多くが、
- 一人暮らし
- 高齢夫婦のみの生活
- 食事量の減少
- 低栄養
という共通した問題を抱えていました。
体力が落ちると買い物へ行くことも難しくなり、さらに食事量が減るという悪循環に陥りやすくなります。
その悪循環を断ち切るきっかけとして、配食サービスは非常に有効だと感じています。
病院では治療で元気になって退院しても、自宅で十分な栄養が摂れず、低栄養や褥瘡(床ずれ)が悪化して戻ってくる方を何人も見てきました。
毎日の食事を無理なく続けられることは、在宅生活を長く続けるためにとても大切です。
見守りサービスを選ぶポイント
見守りサービスを選ぶ際は、「何を一番心配しているか」を考えると選びやすくなります。
食事が心配な方
配食サービスがおすすめです。
栄養バランスの取れた食事を届けてもらえるだけでなく、配達時に安否確認も行われるサービスがあります。
転倒や急病が心配な方
センサー型や緊急通報サービスが向いています。
一定時間動きがない場合や異常を検知すると、家族や警備会社へ通知されます。
会話が少なく孤立が心配な方
訪問型の見守りがおすすめです。
定期的に人と会話する機会ができるため、孤立予防にもつながります。
遠距離介護をしている方
家電見守りやカメラ型も選択肢になります。
親御さんの生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる方法を選びましょう。
よくある質問
見守りサービスは介護保険を利用できますか?
サービスによって異なります。
自治体の事業として実施されているものや、介護保険サービスと組み合わせて利用できる場合もあります。
一方、民間サービスは自費となることが一般的です。
費用はどのくらいですか?
サービス内容によって異なりますが、
- センサー型:月額数百円〜数千円
- 配食サービス:1食500〜800円程度
- 訪問型:サービス内容による
- カメラ型:機器代+月額利用料
などさまざまです。
まずは自治体や地域包括支援センターへ相談すると、自分の地域で利用できる制度も教えてもらえます。
親が見守りサービスを嫌がる場合は?
「監視される」と感じる高齢者も少なくありません。
そのような場合は、
- 配食サービス
- 家電見守り
- 電気使用量の見守り
など、生活の中で自然に利用できるサービスから始めると受け入れてもらいやすいことがあります。
まとめ
見守りサービスは、「もしもの時」に備えるだけではありません。
高齢者が住み慣れた自宅で安心して暮らし続けるための支えであり、離れて暮らす家族の安心にもつながります。
特に、食事量の減少や低栄養は、一人暮らしの高齢者にとって大きな課題です。
管理栄養士として病院勤務時代、多くの方を見てきた経験からも、
「食事」と「見守り」は、高齢者が自宅で暮らし続けるための土台だと感じています。
すべてのサービスが必要というわけではありません。
ご本人の生活スタイルやご家族の状況に合わせて、無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。
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