昔は外食すると嬉しそうにメニューを選んでたのに、最近なんだか元気もないみたい。
加齢による身体の機能の低下は病気ではありません。
個人差はありますが誰にでも起こることです。
食事介助をする家族が、小さな変化を見逃さず、食べる人の状態にあったお食事を選ぶことは「誤嚥」や「むせ」などのトラブルを防ぐことに繋がります。
▼こちらの記事で「高齢者の「誤嚥」の怖さと予防法」をご紹介しています。▼
“誤嚥”は死に繋がる危険がありますよ!
高齢者の加齢による身体の変化やそれに伴う食事への影響について知識を深めましょう!
高齢者の身体の変化
加齢に伴い身体の変化はいろいろなところで起こります。
「サルコペニア」とは、年齢に伴い、筋肉の量が減少していく老化現象のことです。
この状態を放置したままにしておくと、「段差のないところで頻繁につまづく」「立ち上がるときに手をつかないと難しい」といった、日常生活の動きに少しずつ支障が出てきます。
高齢になると、足腰の筋力が弱り身体を動かしにくくなってくるのはもちろんですが、歯が抜ける・噛む力が弱くなる・喉の筋力が落ちるなど「口の周り」でも加齢に伴う変化は起きています。
高齢者の食事、こんな変化に要注意!
歯が抜ける・噛む力が弱くなる・喉の筋力が落ちるなど「口の周り」の加齢に伴う変化は、高齢者の食事のとり方へも影響を与えます。
そこに気づくのが遅くなると、足腰の筋力低下の際に起こる「ちょっとした段差でつまづく」と同様に、「ちょっとした食べ物で誤嚥」が簡単に起こりやすくなってしまいます。
食事の介助する時に、以下のような変化がないかをこまめにチェックしてみましょう。
□今までと同じような物が飲み込みにくくなってきている
(かたまりのもの?水分?)
□かみきれないものが増えた
□味付けが薄いと言われることが増えた
□口の中が乾きやすくなっている
□胃もたれや下痢を起こしやすくなった(食欲低下)
□便秘になりやすくなった
□食べているとき口の中にいつまでも残っているものがある
このような変化は病気により起こる場合もありますが、大抵は加齢によるものです。
噛む(咀嚼)力や飲み込む(嚥下)力は低下、唾液の量は減少します。
また高齢になると、消化機能も低下するため胃が弱くなったように感じる方や下痢や便秘になる方も多いです。
▼こちらの記事で「高齢者の便秘対策・食事での解消法」を解説しています。▼
高齢者にお勧めの食事や体操をご紹介!
食事介助 小さな変化を見逃さないで
高齢者の変化は「ある日突然」訪れるのではなく、ゆっくりしたスピードで徐々に現れる場合が多いです。
実際に通所施設で食事をされる高齢者の方々も半年から1年かけて、状態が少しずつ変化し、それに合わせて食事のかたさや状態を変えているのが現状です。
1日のうちでは小さな出来ごとかもしれません。
毎日一緒に過ごす家族だからこそ、見逃さないように意識しておくことも大切です。
高齢者本人が自分で変化に気づければ良いですが、食事介助する人は出来るだけ日常の小さなことでもメモしておくと変化にも気づきやすいです。
場合によっては医師や管理栄養士などの専門家へ相談し、早めに改善が必要な場合もあります。
こんなことくらいで・・・
と後回しにせずに気になることがあれば早めに向き合うことが大切です。
高齢者の食事 どこに相談すれば良い?
高齢者の食事の状態の変化に気づけるのは、やはり日々食事の介助を行っている家族です。
必要があれば、お食事の食材のかたさや大きさを変えたり、とろみをつけたりしたほうがよいこともあります。
今のお食事に不安を感じるときは、かかり付けの医師や、保健所の管理栄養士に相談してみても良いと思います。
保健所の場合は、事前予約が必要な場合もあります。
各市町村のホームページ等に相談窓口の電話番号が掲載されているのでそちらから連絡してみましょう。
宅配弁当の利用も考えている方は、そのような窓口を利用してみても良いと思います。
▼”やわらかダイニング“は食事について管理栄養士に気軽に相談できます▼
介護食のお弁当選びに不安がある方にもおすすめ。
加齢による食事への影響は
・噛む(咀嚼)力や飲み込む(嚥下)力の低下▶▶▶噛めない、飲み込めない
・唾液量の減少▶▶▶飲み込みにくくなる(咳き込み・むせ込み)
・消化機能の低下胃もたれ▶▶▶下痢・便秘になりやすい
誤嚥などのトラブルを防ぐためには小さな変化を見逃さないことが大切。
「美味しく・楽しく・安全な」食事をとるには、一人一人の状態の変化に合わせて食事も適切に変えていくことが大切です。
具体的どんな食事が良いかは、一人一人の状態に合わせて判断しましょう。
▼こちらの記事で「高齢者の食事(介護食)の種類や選び方」を解説しています。▼
安全な介護食を作るために一度確認しておきましょう