実はその不安や悩みは、多くの在宅介護者が抱えています。
本記事のテーマ
とろみ調整食品(以下とろみ剤)の特性を知って使い方をマスターしよう。
はじめに
誤嚥しやすい人のために、様々なメーカーからとろみ剤が販売されています。
「今使っている【とろみ調整剤】これでよいのかな?」なんて不安がある方は
まずは、こちらの記事も参考にしてみてください。
▼ こちらの記事で「とろみ剤の種類や選び方を解説!」をご紹介しています。▼
とろみ剤選びの参考にしてみてください。
片栗粉やくず粉でとろみをつけるには、加熱する必要がありますがとろみ剤の場合は温度に関係なくとろみをつけることが出来る手軽さがあります。
温かいお茶から冷水まで幅広く使用できる点が何よりのメリットです。
粉ぐすりを飲む場合にも薬を飲むときに使用するお水に適度なとろみをつけることで口の中にくすりの顆粒が残りにくく飲みやすくなります。
便利なとろみ剤ですから、在宅介護の現場でも必要不可欠です。
しかし、メリットばかりではありません。
いわゆる第三世代とよばれる、新しい種類のものであれば改良されているものが多いですが、未だに食品や飲み物の味を変えてしまったり、色味を損なってしまうものもあります。
使用量を間違ってしまうと、べたついてかえって飲み込みにくくなってしまうことも・・・。
とろみ調整食品の特性をしっかり理解して、正しいとろみの付け方をマスターしましょう。
介護食 とろみの付け方
飲み込む(嚥下)力には食べる人の状態により個人差がありますから、求められるとろみの程度はそれぞれ異なります。
・混ぜながらとろみを加減しないこと
・正確に計量し分量を守る
・数分間放置する
新しいもの(第三世代)はわりと早くにとろみが安定するものが多いのですが、とろみ剤は基本的には数分経たないと効果が現れないと考えてください。
そのため混ぜている段階で、混ぜながらとろみの状態を確認してしまうと判断がつかず、結果的にべたつきの強い状態になってしまいがちです。
嚥下調整食品学会が定めている、2013年とろみ調整区分では以下のように分類しています。以下の写真参考にしてみてください。
*適切なとろみの判断はかかりつけの医師や管理栄養士の指導に従って下さい。
写真のとろみを作るためのとろみ調整食品の使用目安量は以下のようになります。
代表的なメーカーのとろみ調整食品の使用目安量の一覧です。
各メーカーともに、缶や大袋で購入すると専用のスプーンが添付されている場合が多いですが、1包ずつになっているスティックタイプの場合はgの計量が難しいかもしれません。
液体にとろみをつける時
ダマになりにくい混ぜ方
方法1
スプーンを左右に往復させて、とろみ剤を散らすようにかき混ぜる。
方法2
乾いたコップに先にとろみ剤を入れて置き、後から飲み物を勢いよく注ぐ。
方法3
スプーンの代わりに小型の泡だて器かフォークを使用する。(100均などにもあります)
後からとろみの具合を調整するとき
とろみが弱かったとき
後からとろみ剤を加えるとダマになりやすいです。
同じ飲み物でとろみの薄い状態のものを別の容器で作ってから混ぜ合わせて適切なとろみをつくるようにしましょう。
とろみが強すぎたとき
同じ液体を少しずつ加えて、薄めるようによく混ぜ合わせましょう。
ペットボトルに入った液体にとろみをつけるとき
まずは、内容量を減らして振るとよく撹拌できるくらいにしておきましょう。
とろみ剤を加えたらすぐに蓋をして、おもいっきり振りましょう。
数分間放置してとろみの状態を確認しましょう。
まとめ
今回はとろみ剤の正しい使い方を解説しました。
いちばん大切なのは食べる方にあった状態であることです。
また、食べる方の目の前でとろみ剤を入れないことなど、食べる方の食欲や気持ちに配慮した対応もできるとさらに良いですね。
忙しい中の介護ですが、安全で食べやすいお食事を作ってあげることは最優先事項です。
ぜひ参考にしてみてください。
▼こちらの記事で「高齢者の「誤嚥」の怖さと予防法」をご紹介しています。▼
“誤嚥”は死に繋がる危険がありますよ!
▼こちらの記事で【とろみ付き食品は冷凍・冷蔵保存は出来る?!】を解説▼
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