アバンドとは?効果・飲み方・口コミ|褥瘡(床ずれ)や低栄養への活用を管理栄養士が解説
はじめに
褥瘡(床ずれ)や手術後、低栄養状態では、十分な栄養を摂ることが回復を支える大切なポイントになります。
しかし、高齢になると食欲が落ちたり、一度にたくさん食べられなくなったりして、必要な栄養を食事だけで補うことが難しい場合も少なくありません。
そんなときに活用される栄養補助食品のひとつが**「アバンド(Abound)」**です。
アバンドは、傷の治癒や筋肉の維持に関わる栄養素を配合した栄養補助食品で、病院や介護の現場でも利用されています。
私自身、病院勤務時代にはNST(栄養サポートチーム)の一員として褥瘡患者さんの栄養管理に携わってきました。
また、その後はスポーツ栄養の分野でも、プロレベルの競技者への栄養サポートを行う中で、アバンドを活用する場面がありました。
今回は管理栄養士の視点から、
- アバンドとはどんな商品なのか
- 期待できる効果
- 飲み方
- 口コミ
- どんな人におすすめなのか
について詳しく解説します。
アバンドとは?
アバンド(Abound)は、アボットジャパンが販売している栄養補助食品です。
傷の治癒をサポートすることを目的として開発され、医療現場では
- 褥瘡(床ずれ)
- 手術後
- 低栄養状態
- 創傷治療
などの栄養管理で活用されています。
飲み物タイプなので摂取しやすく、食事だけでは不足しがちな栄養を補えることが特徴です。
管理栄養士コメント
病院勤務時代は、褥瘡患者さんへの栄養介入でアバンドを提案することがありました。
栄養管理だけで傷が治るわけではありませんが、適切な医療・看護ケアと栄養管理を組み合わせることが大切です。
アバンドに含まれる3つの主な成分
アバンドの特徴は、傷の回復や筋肉の維持に関わる
HMB
アルギニン
グルタミン
の3つをまとめて摂取できることです。
それぞれの役割を見ていきましょう。
HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)
HMBは必須アミノ酸であるロイシンから体内で作られる成分です。
筋肉の分解を抑え、筋肉量や筋力の維持をサポートすると考えられています。
高齢者では筋肉量が減少しやすく、低栄養になるとさらに筋力低下が進みやすいため、HMBは注目されている栄養素です。
アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種で、一酸化窒素(NO)の産生に関わります。
血流をサポートする働きがあり、創傷治療の分野でも重要な栄養素として知られています。
また、たんぱく質の合成にも関わるため、回復期の栄養管理でも利用されています。
グルタミン
グルタミンは体内に最も多く存在するアミノ酸です。
病気や手術、強いストレスを受けると消費量が増えるため、不足しやすい栄養素ともいわれています。
腸の粘膜や免疫機能をサポートする働きがあり、回復期の栄養補給として利用されています。
アバンドはどんな人におすすめ?
アバンドは、次のような方に利用されることが多い栄養補助食品です。
- 褥瘡(床ずれ)の治療中
- 手術後で栄養状態を整えたい方
- 食欲が低下している方
- 低栄養と診断された方
- 筋肉量の低下が気になる高齢者
- 回復期の栄養補給が必要な方
管理栄養士コメント
アバンドは健康な人が飲めば効果が高まるという商品ではありません。
医師や管理栄養士と相談しながら、「栄養状態の改善が必要」と判断された方が利用するケースが多い栄養補助食品です。
アバンドの飲み方
アバンドは、水に溶かして飲む粉末タイプの栄養補助食品です。
基本的には1日2回を目安に使用されることが多く、医師や管理栄養士の指導に従って利用します。
ジュースのようなオレンジ風味なので比較的飲みやすく作られていますが、好みは分かれます。
冷たい水で作ると飲みやすいという声も多く聞かれます。
飲むタイミングは特に決まっていませんが、食事と一緒や食後に飲まれる方が多い印象です。
私が病院勤務時代に感じたこと
私が病院で勤務していた頃は、NST(栄養サポートチーム)の一員として褥瘡患者さんの栄養管理に携わっていました。
当時、アバンドは発売されて間もない頃で、今ほど一般的ではありませんでした。
価格も比較的高価だったため、すべての患者さんに使用できるわけではありませんでしたが、医師の判断のもと必要な方へ提案していました。
印象的だったのは、褥瘡そのものを治す薬ではなく、「治るための体づくり」を支える栄養補助食品だということです。
適切な体圧分散や創傷処置、スキンケアと合わせて栄養管理を行うことで、改善が期待できるケースを多く経験しました。
もちろん、アバンドだけで傷が治るわけではありません。
医療・看護・リハビリ・栄養管理が連携してこそ、十分な効果が期待できます。
スポーツ栄養の分野でも利用されています
アバンドに含まれるHMBは、筋肉の維持や回復をサポートする栄養素として知られています。
そのため、褥瘡や低栄養だけでなく、スポーツ栄養の分野でも活用されることがあります。
私自身、病院勤務後にはスポーツ栄養にも携わり、プロレベルの競技者への栄養サポートを行う中で、アバンドを利用する場面がありました。
競技者では、ハードなトレーニング後やケガからの復帰期など、回復をサポートする栄養補給として取り入れられることがあります。
ただし、目的や体の状態によって必要な栄養は異なるため、自己判断ではなく専門家に相談することが大切です。
アバンドの口コミ・評判
実際に利用している方からは、次のような口コミが見られます。
良い口コミ
- 床ずれの治療中に勧められて飲み始めた
- 食事だけでは足りない栄養を補えた
- 傷の治療と合わせて安心して続けられた
- オレンジ味で比較的飲みやすかった
気になる口コミ
- 値段が高い
- 毎日続けるには負担になる
- 味に少しクセがある
- 水に溶かす手間がある
価格は決して安くありませんが、「必要な期間だけ利用する」という考え方で取り入れている方も多いようです。
アバンドを利用するときの注意点
アバンドは栄養補助食品であり、医薬品ではありません。
そのため、
- 傷を治す薬ではない
- 食事の代わりになるものではない
- 医療や介護ケアと組み合わせることが大切
という点を理解して利用しましょう。
また、
- 腎機能に不安がある方
- 持病がある方
- 治療中の方
は、自己判断ではなく医師や管理栄養士へ相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. アバンドはドラッグストアでも買えますか?
取り扱いのある薬局もありますが、店舗によって異なります。
最近ではAmazonや楽天市場などのネット通販でも購入できます。
Q. アバンドは健康な人が飲んでもいいですか?
飲むこと自体はできますが、もともとは低栄養や創傷治療時の栄養補給を目的とした商品です。
健康な方が日常的に飲む必要性は高くありません。
Q. アバンドだけで床ずれは治りますか?
いいえ。
床ずれの改善には、
- 医師による治療
- 適切な創傷ケア
- 体位変換
- 除圧
- 栄養管理
を組み合わせることが大切です。
アバンドは、その中の「栄養管理」をサポートする栄養補助食品です。
まとめ
アバンドは、HMB・アルギニン・グルタミンを配合した栄養補助食品で、褥瘡(床ずれ)や低栄養状態、手術後などの栄養管理に利用されています。
私自身も病院勤務時代にはNSTの一員として褥瘡患者さんの栄養管理に携わり、アバンドを提案する機会がありました。
また、スポーツ栄養の分野でもプロレベルの競技者への栄養サポートで活用した経験があります。
栄養補助食品は「魔法の食品」ではありません。
しかし、食事だけでは不足しやすい栄養を補い、回復を支える心強い存在です。褥瘡や低栄養が気になる方は、医師や管理栄養士と相談しながら活用を検討してみてくださいね。


