家族を介護中
家族を介護中
最近なんだか疲れが取れないんです。夜は寝ているはずなのに朝からだるくて…。
これって年齢のせいなんでしょうか?

介護が始まると、

「なんとなく疲れが抜けない」

「以前より疲れやすくなった」

と感じる方は少なくありません。

介護そのものの負担だけでなく、生活リズムや食事の変化、睡眠不足など、さまざまな要因が重なって心と体に負担がかかります。

管理栄養士
管理栄養士
今回は、介護疲れが取れない原因と、管理栄養士の視点からできる対策をご紹介します。

介護が始まると疲れが抜けにくくなる理由

介護疲れは単なる「気のせい」ではありません。

介護を続ける中で、体にも心にも少しずつ負担が蓄積していきます。

睡眠の質が低下している

介護中は、

・夜間の見守りがある
・トイレ介助がある
・転倒が心配で熟睡できない

など、睡眠の質が低下しやすくなります。

たとえ睡眠時間を確保できていても、途中で何度も目が覚める状態が続くと疲労回復が十分に行われません。

朝起きても疲れが残っている原因のひとつです。

常に気を張っている

介護は24時間続きます。

実際に介助していない時間も、

「今日は食事をちゃんと食べただろうか」

「転んでいないだろうか」

「病院の予約はいつだったかな」

など、常に頭のどこかで介護のことを考えています。

この状態が長く続くと、心も休まらなくなります。

身体より先に、心が疲れてしまうことも少なくありません。

自分のことが後回しになる

介護をしている方の多くは、自分のことを後回しにしがちです。

・朝食を抜く
・昼食を簡単に済ませる
・運動する時間がない
・病院受診を後回しにする

こうした生活が続くと、体力や筋力が少しずつ低下していきます。

気づいた時には、

「以前より疲れやすくなった」

と感じるようになるのです。

介護者に多い「栄養不足」

疲れやすさの原因として意外と多いのが栄養不足です。

介護食作りに一生懸命でも、自分の食事は適当に済ませてしまう方が少なくありません。

たんぱく質不足

筋肉や体を作る材料になるのがたんぱく質です。

たんぱく質が不足すると、

・疲れやすい
・体力が落ちる
・風邪をひきやすい

などの症状につながります。

特に介護中は、

パンだけ
おにぎりだけ

という食事になりやすいため注意が必要です。

毎食、

・肉
・魚
・卵
・大豆製品

のどれかを取り入れることを意識しましょう。

炭水化物だけの食事が増えている

忙しい日は、

おにぎりだけ

菓子パンだけ

うどんだけ

で済ませてしまうこともありますよね。

炭水化物は大切なエネルギー源ですが、それだけでは栄養が偏ります。

また、炭水化物中心の食事は血糖値の変動が大きくなりやすく、

食後の眠気やだるさにつながることもあります。

朝食を抜いている

介護や家事に追われて朝食を食べない方も少なくありません。

朝食を抜くと体内時計が乱れやすくなり、日中の集中力低下や疲労感につながります。

忙しい日は、

・ヨーグルト
・牛乳
・チーズ
・ゆで卵
・バナナ

など簡単なものでも構いません。

何かひと口でも食べる習慣をつけましょう。

介護疲れを軽くするためにできること

完璧な介護を目指さない

介護を頑張る方ほど、

「自分がやらなければ」

と思いがちです。

ですが、介護は短距離走ではなく長距離走です。

毎日100点を目指すより、

70点でも続けられることの方が大切です。

介護サービスや家族の協力を上手に利用しながら、負担を分散させましょう。

食事作りを手抜きする日を作る

毎日3食を作り続けるのは本当に大変です。

疲れた日は、

・宅配弁当
・冷凍食品
・レトルト食品

などを活用しても問題ありません。

むしろ介護する人が倒れてしまう方が大きな問題です。

管理栄養士
管理栄養士
疲れた日は「休むこと」も大切な介護のひとつですよ。

軽い運動を習慣にする

疲れている時に運動なんて無理…。

そう思う方も多いかもしれません。

ですが、介護疲れを感じている方ほど、実は体を動かす機会が減っていることがあります。

特別な筋力トレーニングをする必要はありません。

・10分だけ散歩する
・買い物のついでに少し遠回りする
・椅子から立ち座りを繰り返す

こうした軽い運動でも十分です。

運動によって筋力の維持につながるだけでなく、気分転換やストレス解消にも役立ちます。

「毎日続けること」を目標に、無理のない範囲で取り入れてみましょう。

お風呂で心と体をゆるめる

介護中は気づかないうちに体に力が入っています。

肩や首がこっていたり、寝ても疲れが取れなかったりするのはそのためかもしれません。

時間がある日は、シャワーだけで済ませず湯船に浸かるのもおすすめです。

ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、緊張した体がほぐれやすくなります。

「自分のための時間」を意識的に作ることも大切です。

睡眠前はスマホを見すぎない

介護中は夜になってようやく自分の時間ができるため、ついスマホを長時間見てしまうことがあります。

ですが、寝る直前までスマホやパソコンを使うと睡眠の質が低下しやすくなります。

睡眠は疲労回復に欠かせません。

理想は就寝1時間前からスマホを手放すことですが、難しい場合は少しずつ時間を短くするだけでも違います。

介護疲れだと思っていても受診が必要な場合があります

介護疲れは多くの方が経験します。

ですが、すべてを「介護疲れだから仕方ない」で済ませてはいけません。

例えば、

・何週間も強い倦怠感が続く
・体重が急激に減った
・動悸や息切れがある
・眠れない状態が続く
・気分の落ち込みが強い

といった症状がある場合は、別の病気が隠れている可能性もあります。

また、介護によるストレスから心身の不調につながることもあります。

「少しおかしいな」と感じたら、早めに医療機関へ相談してください。

疲れが取れない時は何科を受診する?

疲労感や倦怠感が続く場合は、まず内科へ相談するのがおすすめです。

血液検査などを行うことで、貧血や甲状腺疾患、肝機能の異常などが見つかることがあります。

また、

「介護のことを考えるだけでつらい」
「何もやる気が起きない」
「気持ちの落ち込みが続いている」

という場合は、心療内科や精神科への相談も選択肢のひとつです。

介護を頑張る方ほど、自分の不調を後回しにしがちです。

無理を続ける前に、誰かに相談することも大切です。

まとめ

介護が始まると、生活は大きく変化します。

睡眠不足やストレス、自分のことを後回しにしてしまう生活が続くことで、疲れが抜けなくなってしまうことも少なくありません。

そんな時は、

・しっかり食べる
・少し体を動かす
・睡眠を大切にする
・一人で抱え込まない

この4つを意識してみてください。

介護は長く続くこともあります。

だからこそ、介護を受ける人だけでなく、介護する人自身の健康も大切です。

頑張りすぎず、頼れるサービスや周囲の力も借りながら、続けられる介護の形を見つけていきましょう。

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