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【介護疲れ?病気?!】加齢とともに疲れやすい原因と食事と運動でできる対策

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家族を介護中
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最近なんだか朝も疲れが残っている。。
これまでは、その日は疲れていてもしっかり睡眠をとれば回復できていたのに・・・。

疲れを感じやすくなってしまっている原因は「老化」によるものでしょうか?
それとも「生活習慣の問題」、なにか「病気のサイン」でしょうか?

管理栄養士
管理栄養士
今回は加齢とともに、1日の疲れが取れずに疲れやすくなってしまう原因と、簡単にできるお食事での対策を紹介します!

疲れがとれない・疲れやすい原因は?


加齢とともに疲れがとれない・疲れやすくなってしまうのには以下のような原因が考えられます。
あなたが、心当たりがあるものはないでしょうか?

加齢による筋力の低下

私たちの体の中では常に筋肉が分解されて、新しい筋肉がつくり出されています。
年齢を重ねることによって、「筋肉を新たに生み出す力」はどんどん低下していくことが多くの研究からわかっています。

筋肉量は55歳頃から徐々に減少し始めて、60代から急激に減少するそうです。
これは、誰にでも起こる加齢に伴う現象です。
昔は運動(筋力トレーニング)しなくても、活動的に動けていた方でも、現状維持、もしくは加齢によって活動量が減ってきてしまっている方の多くは、筋肉量が確実に低下してきています。
そうなると、思うように身体を動かすことができないので、疲れを感じやすくなってきたり、何でもない所でつまずくなんてことも見られるようになってきます。

お食事の乱れ

お食事をバランス良く食べられていない場合も疲れやすさと関係します。
暴飲暴食によって内臓が疲れたときも、身体の回復に影響すると言われています。

食事をすると眠くなると言われていますが、その原因は「糖質」によるものです。
糖質の多いお食事(ご飯・パン・麺などが中心)を食べると、血糖値が上がります。
上がりすぎた血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
このインスリンによって急激に血糖値が下がると、今度は「低血糖」のような状態に陥りやすいのです。
低血糖状態になると眠気やだるさなど倦怠感が起こるのです。
適量の糖質は問題ないですが、野菜など血糖値の上昇を緩やかにするものを口にせず、炭水化物のおかずをたくさん食べてしまうのは、疲れやすさを招きます。

ホルモンバランスの乱れ

女性の場合は、30代後半から徐々に「女性ホルモン」が減少しはじめ、50代~60代には閉経を迎えます。
これまで身体を支えていた女性ホルモンが、加齢とともに急激に減少することで「更年期障害」などと呼ばれる状態になり、疲れやすさや心身のバランスを崩しやすくなります。
「更年期障害」は女性だけのものと捉えられがちですが、男性でも同様に男性ホルモンが加齢とともに減少するため、疲れやすさや倦怠感など起こる場合があります。

環境の変化

引っ越し、子育て、転職、親の介護など人はライフステージにあわせて多くの環境の変化に見舞われます。環境が変わることは、大きなストレスの原因になります。

加齢による疲れが気になる世代の方々の多くは、職場でもそれなりに責任を負う立場であったり、親の介護などが始まったりしている方ではないでしょうか。

大王製紙株式会社が実施した調査では、在宅介護を始めた年齢のアンケート結果では、平均は50.9歳だったそうで、そのうちの61%の人が「思ったよりも自分が若い年齢で在宅介護が始まった」と答えています。

介護は突然始まることも多く、準備しないままに予期せぬスタートになりがちです。
そういった大きな環境の変化は心身ともにストレスとなり疲れやすい身体をつくりがちです。

▼ こちらの記事で「介護食作りがストレス!!原因と解決方法」をご紹介しています。▼
介護食レシピを掲載しているサイトもまとめているので参考にしてみてください。

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疲れやすいことで考えられる病気は?

風邪


「なんだ~風邪か」と思った方。風邪を侮ってはいけませんよ。
「風邪」だから疲れやすいというよりは、心身ともに免疫力が低下することで、「風邪をひきやすい」・「疲れやすい」・「風邪が治りにくい」という負のスパイラルに陥っているところかもしれません。
免疫力が低下すると、風邪をきっかけに肺炎や胃腸炎など他の病気を併発するおそれもあります。

自律神経失調症

過度なストレスによって、自律神経のバランスを崩すことによって疲れやすさを感じる場合もあります。
自律神経は、交感神経と副交感神経の2つから成り立っています

自律神経失調症は、交感神経が優位になったまま、副交感神経に切り替わらないことが原因で起きる病気と考えられています。
交感神経が活動しすぎて、副交感神経にうまく切り替わらなくなると眠りが浅くなり睡眠の質が低下します。
眠りが浅いと、その日の疲労を修復しきれずに翌日まで疲れを持ち越してしまいます。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

バセドウ病は、血液中の甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気で、20~30代の若い女性に多くみられる病気と考えられがちですが、高齢者や男性でも発症する病気です。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、自律神経のなかでも、激しい活動を行っている時に活発になる「交感神経」の働きが異常に活性化されることにより、疲れやすかったり、動悸がしたり、手が震えるなどの症状があらわれます。
症状から、更年期障害と間違われることがありますが、気になる症状があれば必ず精査が必要です。

肝機能障害

肝臓は体内の毒を解毒する働きを持っています。
肝臓が疲れてうまく働けなくなると体内の毒素をろ過することができなくなり、エネルギーをうまく作れない状態になります。
体内に多くの老廃物(毒)が溜め込まれた状態になると、倦怠感を感じやすくなります。
アルコールを飲む方などは、特にアルコールによる毒素がうまく分解されない状態になってしまうとより疲労感を感じやすい状態になります。
「なんだか最近、疲れやすいなぁ」と感じるときはお酒もお休みすることが大切です。

加齢による疲れやすさを改善するための対策

これまで、「加齢による疲れやすさ・疲れがとれない原因」をご紹介してきました。
では、そんなつらい疲労感を少しでも改善するための対策をいくつかご紹介します。

シニア向けの筋力トレーニングを取り入れる

体が生まれ変わるスピードは、全ての場所が同じではなく、部位によってそれぞれ異なります。
特に筋肉はその生まれ変わりが早いので、適切な食事と運動を行うことで筋肉へ刺激を与え、それを続けることが出来れば、何歳からでもその衰えを緩和し、筋力・体力を伸ばしていくことが可能です。

張り切って、筋トレを始めるのはいいけどいきなりキツイ筋トレを始めてしまっては、怪我をしてしまうかもしれません。
まずは、焦らず「継続する」ことを第一目標に、シニア向けのやさしい筋力トレーニングからはじめて見ましょう。

食事のバランスを整える

身体を作っているのは、毎日の食事です。
若い頃は、少々バランスが悪い食事でも「若さ」で乗り切れたものも歳を重ねるとなかなかそうはいきません。
炭水化物(ごはん・パン・麺類・芋類)の量は毎食小盛りのお茶碗程度にして、毎食しっかりとたんぱく質と野菜を食べるように意識しましょう。
また、朝食を抜くと夕食からの昼食までの空腹の時間が長くなり、昼食を食べた際に血糖値が急激に上がりやすくなるためインシュリンの量も多くなります。
低血糖状態による「疲れやすさ」を防ぐために、1日3食、出来るだけ決まった時間に食べることが理想的です。

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疲労回復に効く食べ物

疲労回復には、まずは主食・主菜・副菜など肉やお魚、野菜を含んだお料理をバランス良くお食事を食べることが第一優先です。

その中でも「糖質」「たんぱく質」「ビタミンB群」をが大切です。

特に糖質の代謝をサポートする「ビタミンB1」は疲労回復に役立つ栄養素です。
このビタミンB1が不足していると、食べた炭水化物を効率的にエネルギーに変えることができません。
ビタミンB1は豚肉や玄米や雑穀米に多く含まれています。

また、「たんぱく質」は疲労回復には必須の栄養素です。


たんぱく質が不足してしまうと、疲れや身体のむくみ、免疫力の低下など身体に様々な症状が現れてきます。
筋肉をつくるためには、良質なたんぱく質が必要です。
効果的な筋肉作りには、たんぱく質の中でも、「BCAA」が必須です。
BCAA(Branched Chain Amino Acid;分岐鎖アミノ酸)とは、運動時の筋肉でエネルギー源となるアミノ酸です。
ヒトが体内で作ることができないアミノ酸なので、お食事からとる必要がある栄養素です。
具体的にいうと、バリン、ロイシン、イソロイシンという3つのアミノ酸です。
このBCAAは、筋肉のタンパク質中に非常に多く含まれていることから、筋肉にとって非常に重要なアミノ酸であると、注目を集めています。
基本的には、お肉やお魚を食べることで摂取できますが「BCAA」としてサプリメント等でも販売されています。

また何より「美味しい」と感じられるお食事をとることも大切です。
見た目が色鮮やかであったり、家族や友人と談笑しながら食べられる環境などあると、唾液・胃液がたくさん出て消化を促す効果がありますから、栄養の吸収率もUPします。

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ゆっくりとお風呂に浸かる

入浴によって身体の内側まで温まることで副交感神経を刺激することができます。
お湯の温度は冬場は40度、夏は37度~39度前後を目安に、15分から20分浸かってください。
眠りたい時間の1時間半前に入浴すると就寝時に体温が下がって良質な睡眠に入りやすくなるのでおすすめです。

寝る前にスマホやパソコンをさわらない


スマホやパソコンから出ているブルーライトは睡眠の質を下げてしまいます。
ブルーライトを浴びると睡眠を促す「メラトニン」の分泌が抑えられてしまいます。
夜に明るい光やブルーライトを浴びすぎてしまうと身体は昼間の光と勘違いしてしまうのです。
夜のスマホやパソコンは不眠症を招き、疲れを起こしやすくなります。
せめて就寝前はスマホやパソコン操作は控えましょう

サプリメントも取り入れてみる

疲労回復を謳っているサプリメントは、非常に多く売られています。
栄養士の目線から話すと、サプリメント等の場合は疲労回復に関する「即効性」はあまり期待しない方が良いと思います。
今すぐにでも楽になりたい「疲れ」がある場合は病院を受診しましょう。

また、運動はしないで、食事バランスは乱れたままではサプリメントの効果は半減してしまいます。あくまでも普段の不足部分を補ったり、さらに効果を高める気持ちで取り入れてみると良いと思います。
特にウォーキングや筋力トレーニング等に併せて、良質なたんぱく質を含むサプリメントをとることで筋力・体力作りをサポートするのはおすすめです。

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疲労感・倦怠感が続く場合は、早めに病院へ

疲れがとれない・疲れやすいときは、年齢を重ねていくなかで多くの人に起こりうることです。
一時的なものであれば良いですが、あまり長期的にそのような状態が続く場合は早めに病院を受診することも大切です。
また、最近は無症状だけれど実際にはコロナウイルスにかかっていたなんてことも・・・。
風邪症状を侮らずにしっかりと、病院で検査してもらいましょう。

疲れがとれない時は何科を受診?

まず、何か病気なのでは?と感じたら、「一般内科」で相談してみましょう。
だるさの精神的な原因に思い当たることがある場合は、内科より先に「精神科」を受診すると良いです。
加齢による疲れが気になる世代の方々の多くは、職場でもそれなりに責任を負う立場であったり、親の介護などが始まったりしている方が多いです。
最近は、介護の負担によるストレスによって「介護うつ」になるケースなども多く見受けられます。精神的ストレスでも疲れや倦怠感などの症状が出る場合もあります。思い当たる人はそちらを受診してください。
厚労省の調査では「介護者の4人に1人は「介護うつ」の状態にある」なんてデータもありますから、心配な場合は早めの受診が大切です。

まとめ

今回は、加齢とともに、1日の疲れが取れずに疲れやすくなってしまう原因と、簡単にできるお食事での対策をご紹介しました。
まだまだ若い頃と同じような気持ちで活動されているシニア世代の方こそ、少しずつ自分の身体と向き合う時間を作ることも大切です。

今回ご紹介したお食事・運動両面からの対策で、心も体も健康な状態で生き生きした生活を送っていきましょう!

管理栄養士
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